2.4.2016

VR の中で VR コンテンツを制作

作成 Tim Sweeney

今回ご紹介する機能は、アンリアル エンジンが 1998 年に PC でのリアルタイム 3D 編集を発表して以来の目覚ましい進歩です。

アンリアル エディタは VR に対応し、VR の中で VR コンテンツを制作する ことができるようになりました。Oculus Touch と HTC Vive のモーション コントローラーを使って、現実世界の人の動きを一対一で VR にマッピングします。つまり、現実世界と同じようにオブジェクトに手を伸ばし、つかんで、操作することができるのです。実際の世界のように動作するため、このツールの使い方は簡単に理解できるはずです。

こうした機能は、没入感のある VR コンテンツ制作 の進化における初期段階にありますが、今後実現するであろうことにワクワクして、秘密にしておくことができなくなりました! VR の動きと編集の制御は、 [詳細] パネルやコンテンツ ブラウザといったアンリアル エディタの UI の主要部分と共に機能します。 この機能の詳細やリリース日については、2016 年の 3 月16 日 (水) のGDC で発表予定です。 リリースされたら、無料でダウンロード可能なアンリアル エンジンのビルトイン機能になり、ソース コード全体が GitHub で公開されます。

特に素晴らしいのは、VR のプレビューや微調整に限定された機能ではないということです。 アンリアル エディタが VR で動作するのです。インディーから mod 製作者、1 億ドルの予算を持つ AAA レベルの開発チームに至るまで誰もが使っているのと同じアンリアル エディタです。アンリアル エディタが VR で動作するのです!

おもちゃ箱

VR エディタをヒューマン スケールで開始し、ルーム スケールの VR 設定で動き回って直接オブジェクトを操作できます。 スマートフォンの機能のように、 ズームイン、ズームアウトするピンチ (指でつまんで縮小、指を広げて拡大) 操作も使用することができます。一回ピンチすると、ワールドはテーブルの上のバービー人形の家のサイズに縮小します。詳細かつ人間工学的に操作し、ヒューマン スケールにズームして戻ることができます。

オブジェクトを直接操作する以外に、レーザー ポインターを持つこともできます。はるか遠くにあるオブジェクトをポイントして、それを動かしたり、釣竿のように引き寄せることができます。または、Bullet Train の移動のように、レーザー ポインターのターゲット位置に一回ボタンをクリックして、テレポートします。

VR のユーザー インターフェース:iPad のようなタブレットが映画「マイノリティ リポート」のシーンを現実のものに

プロ用ツールとして、アンリアル エディタは、豊富な 2D ユーザーインターフェース (UI) を特徴としており、当然 VR でも採用されています。ボタンを一回押すと、iPad のようなタブレットが手に置かれ、もうひとつの手を使ってタブレットを操作します。 オブジェクトの詳細をスクロールし、ボタンを押して、微調整し、メニューを操作し、コンテンツ ブラウザからオブジェクトをワールドに直接ドラッグ&ドロップすることができます。

これは、皆さんがご存じのアンリアル エディタ体験に基づき、2D の UI を、VR ワールドに配置する直観的な方法です。基本的なスレートの UI フレームワークは、アンリアル エディタの UI 全体を VR で展開する作業をする場合の優れた基盤になります。

コンテンツ ブラウザ

生産性

ゲーム デベロッパーとして、我々は製品のシッピングのために最適化した生産性の高いツールを作成することに誇りを持っており、VR の編集機能は、その素晴らしい一歩になるでしょう。

マウスを使うやり方だと、3D で複数の軸に沿ってオブジェクトをトランスフォームする際に、往々にしていくつかの操作が必要になります。 VR では、多くの場合、直観的な動きを一回するだけで同じ結果を得ることができます。 これは当然のことです。マウスは、2DOF (degrees of movement、2 軸 (X と Y) 検出可能) だけをトラッキングする一方で、VR では頭と二つの手で 6DOF (degrees of movement、6 軸検出可能) に対応します。X、 Y、 Z と 3 つの回転軸です。これは高忠実度の入力帯域幅の 9 倍に相当します。

VR への長い道のり

アンリアル エンジン 1 は、リアルタイム ツールを特徴とする初のエンジンでした。当時としては、全く新しい最先端の60 MHz Pentium コンピュータで WYSIWYG 編集機能を実現しました。背景内を動いて、オブジェクトを配置し、ライトを動かすなど、あらゆることをリアルタイムで行うことができました。こうしたことは今では当然ですが、1998 年当時は非常に画期的なことだったのです!

アンリアル エディタ

過去 20 年間にわたり、エピック ゲームズは、ワールドクラスのエンジン デベロッパー チームに成長してきました。FLOPS 単位で 100,000X のパフォーマンスの向上を活用して進化を遂げてきました。アンリアル エンジン 4 (UE4) では、物理ベースのレンダリングと一連の新機能を導入して比類なきフォトリアリズムを実現しました。

しかし、マウス、キーボード、そしてモニターを使った編集パラダイムはそのまま変わりませんでした。UE4 デベロッパーは、いまだに UE1 の最初のリリースでも親しみを感じることでしょう。

しかし、今はどうなったでしょう...

2016 年の今、アンリアル エンジンは VR 内での VR コンテンツ制作 をサポートする初のエンジンになりました。この大きな進歩は、エピック ゲームズのテクニカル ディレクター、Mike Fricker の独創的なアイデアによってもたらされたものです。彼は、2014 年に Oculus DK1 でこのコンセプトのプロトタイプ化に着手しました。

当時、Palmer Luckey 氏が Brendan Iribe 氏と組んで Oculus を制作していました。エピックの Mark Rein は、初期の DK1 のプロトタイプを目にして、没入感のあるアンリアル エディタをサポートするように主張しました。こうした発想は少し変わっているものだったと思います。アンリアル エディタは、正確な制御を必要としますが、初期の VR ハードウェアは忠実度の低い入力に苦心していたからです。

しかし、HTC Vive と Oculus Touch のモーション コントローラーが登場すると、制御に関する問題が解決されました。モーション コントローラーを使えば現実世界で手を使って行うように、3D 空間で3D オブジェクトを操作することができます。Mike Fricker の先駆的な実装は、初めて iPad を使ったときのような不思議な感覚をもたらしました。我々の脳の中では、その使い方を既にわかっています。私にとっては、VR 編集はあまりにもリアルに感じて、その夢を見るほどです。コンピュータの前に座っている夢ではなくて、自分がその中にいるという夢です。

初期段階

現在は、3D コンテンツを制作する方法を抜本的に変える長期的な取り組みのほんの始まりにすぎません。その一部はすでに優れたものになっていますが、他の部分はまだ粗削りであり、あらゆる面において急速に進化しています。いっしょにこの進化の旅を進みましょう。

GDC 2016 をお楽しみに!

この機能の詳細やリリース日については、2016 年の 3 月16 日 (水) のGDC で発表予定です。

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