2010年1月12日

Army of Two: The 40th Day」の開発に Unreal Engine 3 を採用

作成 John Gaudiosi

成功を収めた 1 作目の大人気ゲーム Army of Two に続き、Electronic Arts 社の Montreal Studio は、その続編「Army of Two: The 40th Day」を引っさげて戦場に帰ってきました。1 作目と同様に、今回の開発にも Unreal Engien 3 が採用されています。ハリウッドでの映画化も決定している Army of Two シリーズの主任プロデューサー Reid Schneider 氏は、Epic のゲーム技術に長年関わってきました。

「私達の多くは、UbiSoft Montreal で Tom Clancy Splinter Cell シリーズを開発した際に初めてこの技術を使用しました」と Schneider 氏は語ります。「1 作目の Army of Two は Unreal Engine 3 を使用して開発したため、そのエンジンの構造、シェーダー/レンダリングのパイプライン、アニメーション システムを理解していました。また Epic 社とも友好的な関係を保っており、常に優秀なサポートを提供してくれます。Unreal を使用する最大のメリットは、数多くのグラフィック担当者、アニメーター、エンジニアがこれまでにUnreal を使用した経験がある、ということだと思います。これは、プロジェクト開始後に、作業が効率化するまでの時間が大幅に短縮されることを意味します」

Army of Two: the 40th day

Schneider 氏は、開発チームは常に、技術の開発ではなく、コンテンツの作成に集中してきた、と述べます。開発チームは、Unreal が非常に強力なクロスプラットフォーム ソリューションでありエディタである点が気に入っています。このチームでは 1 作目以降、エンジンに対して大幅な最適化を加えているため、続編にこれを採用するのは当然の流れでした。 「1 作目の Army of Two の開発開始当初は、オリジナルの IP だったため、すべてを理解する必要がありました」と Schneider 氏は語ります。「既存の環境に頼ることはできず、これを自分たちで作り上げていく作業から開始しました。しかし 1 作目の開発と 2 作目との大きな違いは、チームの作業を、最終的な製品に実際に使用される要素に集中できた、という点です」

EA Montreal では、Army of Two の両作品を、UE3 の全機能を駆使して開発しました。Schneider 氏は、レベル デザイナーは、そのほとんどのスクリプティングを Kismet で行った、と述べ、このゲームは比較的直線的な流れとなっているため、イベントのトリガーを設定する際は特に便利だった、と続けます。Kismet は、道徳的な選択の場面や、NPC との戦闘前のインタラクションにも使用されています。

Army of Two: The 40th day

「本作品では、2 つのタイプのカメラに Matinee を駆使しました」と Schneider は続けます。「その 1 つの『フォーカス カメラ』では、捕らえられている一般住民が映し出されます。Matinee は、もう 1 つの『ディストラクション カメラ』と、ゲーム内で見られるシネマティックスにも使用されています。このゲームでは、ビルや構造体の破壊に時間をかけましたが、これを効果的に見せるカメラが必要でした」

Schneider 氏は、Army of Two: The 40th Day は、「ダイハード」や「クローバーフィールド」などのハリウッド映画の影響を受けている、と言います。このゲームは、世界的/政治的な陰謀ではなく、プレイヤーが「生還」する個人レベルのストーリーが展開されることを目標としています。開発チームは、常にプレイヤーを取り囲む危険な環境を、Unreal Engine 3 を活用して構築しました。

Army of Two シリーズは 2 作品が出揃いましたが、その一方で Universal Pictures がこのゲームの映画化を手掛けています。この新作ゲームでプレイヤーは、拡張されたカスタマイズ オプションを選択し、Unreal Engine 3 で開発された破壊可能な環境を生き抜くために戦うことになります。