配慮のある建築: 12の企業による人々を中心に据えたデザイン

地球規模での持続可能性目標は建設に影響を与えるのでしょうか?安全だと感じられる環境とは?障害を持って空間を移動するのはどのような感じでしょうか? 

今年の London Festival of Architectureは、12の企業が、「ケア」というプロジェクトの中心的テーマに沿って、こうした質問に答えることが求められました。

このため、建築家たちは、ホスピスで子供たちが患者であることを感じさせないようにすることや、未来の低炭素地域を創出することなど、人々のことを考えてデザインすることの意味を考える必要がありました。 

それぞれのアイデアをよりリアルなものにするために、参加者たちは Twinmotionの建築ビジュアライゼーション ツールを使って BIM や CAD データをアニメーションキャラクターや美しい緑、天候エフェクトを備えたパワフルなビジュアルに仕上げました。完成したコンセプトフィルムは、新しい建築展 Architects x Epic Games: A revolution in visualization(建築 x Epic Games : ビジュアライゼーションにおける大改革)の一部としてとして公開されています。

人間中心のデザインが、これらからの私たちの生活、仕事、学習にどのような大改革をもたらし得るのか、以下から作品をご覧ください。

 1. Foster + Partners | Magdi Yacoub Global Heart Center Cairo

この病院は、エジプトで最先端の医療を無料で提供します。ギザのピラミッドを望む緑豊かな環境の中で、Foster + Partners は、患者の体験を全体的に最適化し、穏やかで思いやりのある環境になるように建物を設計しました。

2. Carlo Ratti Associati | Hot Heart Helsinki

ヘルシンキの Hot Hear tは、海水ポンプを使って再生可能エネルギーを熱に変換するシステムです。10個の円筒形の水盤やアイランドに蓄えられた熱は、必要に応じて市内の流通経路に取り込まれます。これを活用し、ヘルシンキは2030年までにカーボンニュートラルを達成することを目指しています。

3. BDP | Oak Cancer Centre, Royal Marsden NHS Foundation Trust

Oak がんセンターは、63の化学療法用インフュージョンベイと最先端の迅速診断施設を備えています。また、がん研究に特化したスペースは一般にも公開され、この分野で待ち望まれていた進歩の速さを感じることができます。

4. CSK | Phoenix House

Phoenix House は、既存の廃墟を再構築したネットゼロ建物です。新しい組積造は敷地内の歴史的建造物の残骸をほぼすべて利用しており、再利用に関する現代の議論に実践的に貢献しています。

5. Squire & Partners | The Ark, Noah’s Ark Children’s Hospice

The Ark は、生命を脅かす病気の子どもたちとその家族をサポートする、持続可能性の高い施設です。ロンドン北部の7.5エーカー(約3万㎡)の自然保護区に位置する The Ark は、子どもたちがただ患者としてではなく、子どもとして生きることができるように支援します。

6. Wimshurst Pelleriti | Somerville House

Somerville Houseは、高齢者の住宅ニーズに対応した新しいケアモデルを提供するために設計されました。コミュニティの統合と個人の当事者意識がこのプロジェクトの鍵であり、伝統的な街並みの中に何か意欲的なものを作りたいという思いが込められています。

7. Proctor & Matthews | Vaux, Riverside Sunderland Masterplan

Vaux は、地域コミュニティが都市生活の中心となる未来に向けてデザインされた低炭素地域です。132戸の住宅は、一連の緑の共同スペースで結ばれており、環境を大切にすることの重要性を強調しています。

8. Morris+Company | Aylesbury Health Centre and Early Years Nursery

ロンドンの公共施設であるこの建物は、一次医療とそれを支えるスタッフの施設、そして託児施設から構成されています。開放的な空間とニュートラルな色調で、さまざまな利用者を迎え入れる落ち着いた環境を作り出します。

9. DSDHA | Exchange Park

Exchange Park は、これまでは堅苦しい造園、階段、単調な植栽が特徴のロンドンにある公共スペースでした。DSDHAは、この空間をよりアクセスしやすい景観にデザインし、緑地の量を4倍に増やしました。

10. Tonkin Liu | Butterfly Courtyard House

Butterfly Courtyard は、自然と一体となったアクセシブルな宿泊施設です。コンパクト移動ルートなやダドレールは歩行を助け、セラピープールでは体に負担をかけずに運動することができます。また、多種多様な植栽や野草のグリーンルーフが、リラックスした雰囲気を作り出します。

11. Architecture for London | Re-wilding our homes

森の中に位置するこのおとぎ話のような新築住宅のコンセプトは、周辺環境への配慮を優先しています。モダンなデザインでありながら、周囲の保護されたオークの木々との関わりを強調しています。

12. You + Pea | Everyone is Architecture

Everyone is Architecture は、拡張現実(AR)を使って新しい市民参加型のサイト作りを提案しています。このコンセプトでは、テクノロジーを使って、より思いやりのあるインクルーシブな環境を作り、人々が一緒になって公共空間の形成することを目指しています。