インタビュー

2026年5月6日

Oceanhorn 3 が UE5 で RPG 成功への道を切り拓く

Cornfox & Brothers

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Oceanhorn 3

RPG

UE5

インディーズ

ゲーム

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Cornfox & Brothers は、フィンランドを拠点とするインディー ゲーム デベロッパーです。あらゆるタイプのゲーマーに、記憶に残るストーリー主導のエンターテインメント体験を提供することに力を入れています。
モバイル ゲームとして Oceanhorn シリーズ初のタイトルがリリースされてから 13 年が経過した今、この大ヒット アクション アドベンチャー シリーズが、新たな航海へと誘う Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea として帰ってきました。

この最新チャプターの開発にあたり、フィンランドのインディー スタジオ Cornfox & Brothers は、あらゆる手段を尽くして取り組むことを決意しました。Cornfox & Brothers の意欲的なプランには、新しい戦闘システム、より奥深い RPG メカニクス、重厚なストーリー、そしてより大規模で迫力のあるボス戦が含まれていました。

このプランは、わずか 9 人のチームにとってはまさに膨大な作業となることが予想されました。

このプロジェクトに取り組むために、Cornfox & Brothers チームは Unreal Engine を信頼し、ブループリント ビジュアル スクリプティング、モバイル プレビューア、シーケンサーをといった標準搭載の機能を活用しました。その結果、チームのメンバー全員が各自の能力を最大限に発揮し、その能力以上の成果を上げることができました。

Oceanhorn 3 を手掛けたインディー スタジオ Cornfox & Brothers のご紹介


前作から 1000 年後の世界を舞台とする Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea は、悪名高きテクノ海賊のエムと、エムが率いる海賊船ウォーロックズ リベンジ号の屈強なクルーと対峙する、危険なシャドウの海を航海する冒険へとプレイヤーを誘います。

プレイヤーは、失われた島々を巡り、巨人と戦い、広大で息を呑むほど美しい世界の秘密を解き明かす、壮大な冒険に挑みます。

開発チームがこよなく愛するゼルダライク ゲームや JRPG タイトルにインスパイアされた Oceanhorn 3 の戦闘中スキル割り込みシステムは、アクションにさらなる深みをもたらし、プレイヤーがスキル、攻撃、魔法を駆使する必要のある戦術的な要素を追加しています。

Cornfox & Brothers は、開発エンジンの選定にあたり、当初から明確な方針を持っていました。Cornfox & Brothers は 10 年以上 Unreal Engine を使用してきました。カスタム エンジンで最初の Oceanhorn を開発した後、続編で Unreal Engine 4 に移行しました。

この新作は、Unreal Engine の最新バージョンである UE5 を使用して開発されています。
「Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea」で峡谷に立っているエム
Images courtesy of Cornfox & Bros.
Cornfox & Brothers の共同創設者であり、Oceanhorn 3 のリード プログラマーである Antti Viljamaa 氏は次のように述べています。「Unreal Engine は、開発プロセス全体を通してチームの強固な基盤となりました。Unreal Engine のおかげで、私たちはクリエイティビティを発揮できます。技術的な基盤が信頼性の高いものだとわかっているので、安心して開発に集中できるのです」こういった環境のおかげで、ゲームのルック アンド フィールに関する私たちのビジョンを実現できました」

Viljamaa 氏は、Oceanhorn 3 のゲームプレイ プログラミングに注力しており、ゲームの戦闘メカニクスの構築なども担当しました。毎日エンジンを操作している Viljamaa 氏は、できる限りスムーズなツールとワークフローを重視しています。

Viljamaa 氏は次のように説明します。「Unreal Engine は開発作業の妨げにならないところが気に入っています。妨げになるどころか、新しいことに挑戦する意欲を掻き立ててくれるのです」

少人数のスタジオである Cornfox & Brothers では、メンバー全員が複数の役割をこなさなければなりません。生産性を最大限に高めることは、あれば望ましいというものではなく、必須条件なのです。
「Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea」で大剣を振るう主人公
Images courtesy of Cornfox & Bros.
Viljamaa 氏は次のように述べています。「面白いことに、私たちのゲームをプレイした人は、たった 9 人のスタジオだと知ると、多くの人が驚きます。どうやってこれほど大規模な RPG アドベンチャーを制作できたのか、いつも不思議がられます」「正直に言うと、その鍵を握っているのは Unreal Engine です。Unreal Engine のおかげで、開発を信じられないほど効率的に進めることができました」

Cornfox & Brothers の共同創設者兼リード プログラマーの Jukka Viljamaa 氏は、チームの効率性の鍵は、プログラミングとデザインをいかにうまく融合させるかにあると説明します。

Viljamaa 氏は次のように続けます。「私は、クエストのメカニクスとパズルを制御するロジックを担当しました。「これらのコア システムを C++ で実装し、柔軟なブループリント レイヤーを通じてそれらを公開することで、レベル デザイナーがゲーム ワールド内でこれらの概念を直接適用できるようにしました。こうしたソリューションのおかげで、私たちの規模のチームでも、本当に壮大な体験を提供できるようになりました」

Viljamaa 氏は、クエストの進行追跡やナラティブ デザインから、シネマティック シーケンスのトリガー、音楽のトランジションの管理、パズルの設定、敵のスポーンまで、ゲームプレイ ロジック レイヤーの管理に、ブループリントを幅広く使用しました。
 
コア システムを C++ で実装し、ブループリントを介して利用可能にすることで、プログラマー以外のレベル デザイナーやオーディオ デザイナーがそれらにアクセスし、ゲームに命を吹き込むことができるようになりました。
「Oceanhorn 3」でアース タイタン、マンノと戦う主人公
Images courtesy of Cornfox & Bros.

UE5 を活用し、シーケンサー アタックでシネマティックな戦闘を実現した方法


効率性とクリエイティビティは、密接に関係しています。ワークフローで節約された時間は、新しいアイデアの探索、テスト、イテレーションに費やすことができます。ゲーム開発のような創造的なプロセスでは、チームには高速で直感的なツールが必要です。こういったツールを活用することで、楽しく、クリエイティブで重要な作業に集中できるようになります。

Oceanhorn 3 は、まさにこのことを証明しています。

ゲームの開発中、Cornfox & Brothers は、戦闘システムでシーケンサーを使用する方法を試行し始め、シーケンサー アタックという革新的なゲームプレイ メカニクスを構築しました。

これは、基本的に、特にボスやミニボスの敵の攻撃を、レベル シーケンスを使用して直接プログラミングします。Viljamaa 氏は次のように述べています。「そうすることで、戦闘に非常にクールなシネマティック要素を取り入れることができました。こういった機能には本当に胸が高鳴りました。実際、これらの機能は、Oceanhorn 3 の戦闘システムの中核をなすものとなりました」

Viljamaa 氏は、このような瞬間こそが、Unreal Engine がスタジオにとって適切な選択である理由を裏付けるものだと述べ、次のように語ります。「私にとって、Unreal Engine の魅力は、私たちがクリエイティブなプロセスに完全に集中できる、信頼性の高い基盤を提供してくれる点にあります。技術的な基盤を信頼できるからこそ、ゲームの独自のビジョンを実現するために全力を注ぐことができるのです」
「Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea」で飛行艇に乗る主人公。
Images courtesy of Cornfox & Bros.
そのビジョンの中核を成すのが、ゲーム独自のビジュアル スタイルの実現です。鮮やかなファンタジーの映像美と技術的なディテールを融合させた開発チームは「テクノ ファンタジー」という独自のスタイルを確立しました。

Unreal Engine 5 の新しいツールは、チームのアート ディレクションを根本的に変えたわけではありませんが、その影響と効率性を劇的に向上させ、これまで相当なオーバーヘッドなしには実現できなかったレベルのビジュアルの忠実度を実現できるようになりました。

Cornfox & Brothers の共同創設者兼クリエイティブ リードである Heikki Repo 氏は次のように述べています。「具体的に言うと、ベイクされたライティング、グローバル イルミネーション、LOD などの従来の Unreal Engine 機能を使用する場合も、エンジンの改良点が私たちの体験を大きく向上させてくれました。これ以上ないほど満足しています」

チームは UE のコード ベースにも変更を加え、レンダリングの一部をプロシージャル化することで、思い描いていたアート スタイルを実現しました。

Viljamaa 氏は次のように話します。「Unreal Engine のソース コードにアクセスできたことは、非常に役立ちました。私たちは、Oceanhorn 2 のエンジンの開発で使用した独自のレンダリングの変更を UE5 に移植しました。そのため、エンジンを直接変更できる機能は私たちのワークフローにとってなくてはならない機能でした」

ソース コードへのアクセスにより、チームは、パブリッシャーの要件を満たすためや、新しいデバイスをサポートするためなど、必要に応じて、短期間で修正、変更、最適化、改善を行うことができるという確信を持つことができます。

Viljamaa 氏は次のように続けます。「カスタム変更により、それぞれのデバイスで最高のパフォーマンスを引き出すこともできます」
「Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea」でボートで海を渡るシーン。
Images courtesy of Cornfox & Bros.

ゲーム開発ワークフローとイテレーション速度を最適化する


Cornfox & Brothers は常に最先端のビジュアルを追求してきました。ただし、Oceanhorn 3 では、ゲームのビジュアルが優れているだけで十分というわけではありませんでした。

前作の Oceanhorn 2: Knights of the Lost Realm と同様に、シリーズ 3 作目となる本作も Apple Arcade 限定のタイトルであり、携帯端末だけでなく、Apple TV などの大画面でもプレイできます。

チームの目標は、モバイルから Mac まで、これらのすべてのプラットフォームで完全なビジュアルの統一性を実現することでした。Viljamaa 氏は次のように述べています。「Unreal Engine はこれを実現するために不可欠であり、一度ビルドすれば、自信を持ってスケールダウンできるのです」

チームは、モバイル向けに最適化されたワークフローを維持しながら、最先端の機能と並行してこの機能を活用するために、UE4 のコード ベース全体を UE5 に移植しました。

Viljamaa 氏は次のように続けます。「最適化のために、従来のベイクされたライティング技術を使い続けていますが、Niagara パーティクル システムや MetaSound などの機能のおかげで、オーディオ ビジュアル体験が格段に向上しました」

高忠実度の RPG をモバイル プラットフォームに移植するには、特に幅広いデバイスをターゲットにする場合、特有の課題が伴います。あらゆるハードウェアで最高のパフォーマンスを得るため、チームは Unreal Engine の最適化ツールを活用しました。

最終的なパフォーマンスチェックは常に実機で行われますが、開発におけるクリエイティブなやり取り、つまりシーンの調整を見直したり、微調整したりする必要がある場合は、チームは Unreal Engine のモバイル プレビューアを使用しました。
「Oceanhorn 3」でくるぶしほどの深さの川の中に立っている主人公。
Images courtesy of Cornfox & Bros.
Viljamaa 氏は次のように述べています。「モバイル プレビューアは、ビジュアルのイテレーションにおいて非常に貴重な時間短縮ツールです。このツールを使用することで、エディタ内でシェーダーとライティングのルック アンド フィールを即座に確認できるため、時間のかかるクックとデプロイを繰り返すことなく、モバイル機能セットにアートのビジョンを確実かつ正確に反映させることができます」

デバイス プロファイルは、最適化のためのもう 1 つの重要な要素です。これらのコンフィギュレーション ファイルを使用することで、デベロッパーは、ローエンドのモバイルからハイエンドの PC やコンソールまで、さまざまなハードウェアに合わせてレンダリング、品質、最適化の設定を個別に行うことができます。

Viljamaa 氏は次のように説明します。「デバイス プロファイルは、当社のデバイス バリエーション管理の要です。Apple エコシステム全体にわたる幅広いパフォーマンス レベルを管理するために、デバイス プロファイルを幅広く活用しています」デバイス プロファイルを活用することで、解像度スケール、シャドウ品質、ポストプロセス エフェクトなどの設定を細かく調整しながら、厳密な視覚的一貫性を維持し、最新の iPhone から旧型の Apple TV モデルまで、あらゆるデバイスでスムーズで高忠実度の体験を実現しています」
「Oceanhorn 3」で暗殺者の服をまとったエム。
Images courtesy of Cornfox & Bros.
これにより、チームはハイエンド デバイスでハードウェアのパフォーマンスを最大限に引き出しつつ、エントリーレベルのハードウェアでもプレイアビリティを損なうことなくゲームを楽しめるようにすることができました。

前作で UE4 を使用していたため Cornfox は最適化ツールに加えられた UE5 の改善点を活用したいと考えていました。たとえば、モバイル プレビューアでは、デベロッパーが特定のデバイス プロファイルと 16 ビット浮動小数点シェーダーをエミュレートして、テスト精度を向上させることができます。

そこで、UE の豊富な学習リソースが非常に役立ちました。
「Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea」で丈の高い草の中に隠れているシーン。
Images courtesy of Cornfox & Bros.
Viljamaa 氏は次のように話します。「Unreal Engine のドキュメントは、チーム全体で常に使用されています。UE5 への移行当初は、新しい機能セットを理解するために、ドキュメントを大いに活用しました。特に、どのツールがモバイル プラットフォームに適用可能で、パフォーマンスが高いかを評価する際に役立ちました」

Viljamaa 氏は続けます。「以来、技術的な参考資料とクリエイティブなインスピレーションを得るために、ドキュメントと Epic Developer Community の両方を定期的に参照しています」

Viljamaa 氏は次のように締めくくりました。「インディー デベロッパーであることは、常に新しいことを学ぶことであり、それがこの仕事の醍醐味の 1 つです。Unreal Engine はインディー デベロッパーにとって宝の山です。必要な機能があれば、ほとんどの場合その機能が搭載されており、チュートリアルやユースケースも豊富に用意されているので、使い方を学ぶことができます」
「Oceanhorn 3: Legend of the Shadow Sea」で建物の真上を飛ぶ主人公。
Images courtesy of Cornfox & Bros.

プロジェクトに着手するインディー デベロッパーへのアドバイス

 
Oceanhorn 3 は、インディー ゲーム デベロッパーが AAA スタジオと同じ強力なツールを使えるようになれば、どのようなことが実現可能であるかの証明しています。

チームの規模は関係なくなります。どこまで進めるかを左右するのは、デベロッパーの意欲とクリエイティブなビジョンだけです。Unreal Engine を検討しているデベロッパーへの Cornfox & Brothers のアドバイスはシンプルです。利用可能なツールを最大限に活用しましょう。

Repo 氏は最後に次のように述べています。「私たちは少人数のチームですが、少人数のチームでも何ができるかを証明しました。世界トップクラスのスタジオで使用されているものと同じツールを使って、ゲーム開発を始めることがかつてないほど簡単になりました。Unreal Engine は無料でダウンロードできます。そして、これほど充実したツールセットは他にはありません」

「Oceanhorn 3」の詳細については、Cornfox & Brothers の Facebook、Instagram、X、および YouTube をフォローしてください。Apple Arcade で、今すぐゲームをダウンロードしていただくこともできます。

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