人形作家からプログラマーや詩人からなる約 40 名のチームによってデンマークで開発された Out of Words は、信頼、協力、そして感情的なつながりをテーマとした協力プレイ型のプラットフォーマー アドベンチャー ゲームです。オンライン クロスプラットフォームまたはカウチ協力プレイで、プレイヤーは友達と一緒に、冒険に挑みます。Kurt と Karla となって、荒々しくも色鮮やかな Vokabulantis の世界を冒険し、2 人が初めて手をつないだ時の物語を紡ぎます。
このプロジェクトの特徴の 1 つは、ゲームに登場するすべてのものが手作りで制作されていることです。過去数年間、本作の開発に携わった Kong Orange と WiredFly の 2 つのスタジオは、ブラシ、人形、コンピュータ、コンソール、カメラなどに囲まれながら、Unreal Engine 5 を使って手作りのキャラクターに命を吹き込んできました。
スタジオ内でのコラボレーションがプロジェクトの成功を左右する一方で、本作の主人公たちは言葉を話せないため、物理法則を無視したパズルを解くためのコミュニケーションは、プレイヤー自身に直接委ねられています。
では、なぜこの独特の世界観を持つプロジェクトの開発ツールとして Unreal Engine 5 が選ばれたのでしょうか?また、実世界と仮想世界を融合させながら、心温まる物語を紡ぎ出すうえで、Nanite や Lumen からブループリントや MetaSound といった機能を開発チームはどのように活用したのでしょうか?ゲーム ディレクターの Johan Oettinger 氏、エグゼクティブ プロデューサーの Esben Kjær Ravn 氏、そして開発チームの他のメンバーの方にお話を伺いました。
本日はよろしくお願いいたします!Out of Words はビジュアルが本当に美しいですね!まず、どのようなゲームなのかを教えていただけますか?
Johan Oettinger 氏 - ゲーム ディレクター:Out of Words は、自分と友人との関係に変化が起きたことに気づく瞬間を描いた作品です。これまでにない感情が芽生え、お互いに何を話せばよいのかわからなくなってしまいます。
Kong Orange スタジオと WiredFly スタジオの拠点はどちらですか?また、Out of Words に携わったチームの規模についても教えてください。
Esben Kjær Ravn 氏 - エグゼクティブ プロデューサー:私たちの拠点はデンマークのオーフスです。毎日の作業は、人形の制作、ストップモーション アニメーションの制作、プログラミング (大事なアコーディオンの演奏もです) など、あらゆる作業を行うことができる広々としたスタジオで行っています。2 つのスタジオを合わせて約 40 名のスタッフが、ブラシ、人形、コンピュータ、コンソール、3D プリンター、カメラなど、さまざまなものに囲まれて作業しています。
あなたにとって、協力プレイというジャンルの魅力とは何でしょうか?また、Out of Words はこのジャンルをどのように発展させつつあるとお考えですか?
Oettinger 氏:ゲーム デザインというアートを通して、関係性を築くことは、この上なくやりがいのある作業です。2 人のプレイヤーが一緒にプレイし、体験を語り合い、私たちが作り上げたワールドとキャラクターを通して旅をしながら、人生において共通の思い出を紡いでいく。これこそが私たちの夢です。
協力プレイのメカニクスを開発する際には、常にこの夢を抱いて取り組んでいます。メカニクスは、本質的に協力的で、同期や連携を促す必要があります。ゲームプレイを通して、プレイヤーが共にストーリーに没入し、語り合い、笑い、ときには涙しながらプレイしてもらいたいと思っています。このストーリーにおける感情の旅は、メカニクスそのものを通して語られます。メカニクスは、キャラクター主導のストーリーの中で、それぞれの場面の雰囲気や感情を反映しているのです。
本作の主人公、Kurt と Karla について教えていただけますか?
Boris Hansen 氏 - スクリプトライター:Kurt と Karla は 13 歳で、幼稚園の頃からの幼なじみです。2 人の友情の特徴の 1 つは、成長してからも、何でも話せる関係性です。2 人の間に初めて何かが起こったとき、この関係性は変わります。何かとは、誤解、意見の相違、空気中に漂う何か新しく奇妙なものへの漠然とした感覚です。2 人は言葉と意味の世界「Vokabulantis」へと放り込まれ、友情を守るために、2 人が共有する言語を再構築する方法を見つけ出さなければなりません。
協力プレイを前提に一から設計された体験として、パズル プラットフォーム アクションや物理法則を無視したゲームプレイをデザインするうえで、どのような点を考慮されたのでしょうか?
Jeff Sparks 氏 - リード デザイナー:協力プレイを前提に一からデザインするのは、興味深い挑戦でした。初期段階で実施した徹底的な試行錯誤を通して、たくさんのことがわかりました。私たちは、プレイヤー同士が協力し合い、共に前進していくことを前提として、何百もの小さなゲーム モードや斬新なメカニクスのプロトタイプを作成したのです。そういったアイデアの中にはゲームに採用されたものもあれば、協力プレイがうまく機能したときにどのような感覚になるのかを理解するのに役立ったものもありました。
開発を通して最も重視したデザイン目標の 1 つは、ゲームプレイのメカニクスとキャラクターの感情体験を融合させることでした。プレイヤーが行う操作が、Kurt と Karla の関係性の発展に伴う感情を反映するように常に心がけました。2 人の仲がぎくしゃくした時期には、緊張感やよそよそしさを表現するメカニクスを設計しました。また、関係性が進展するにつれて、信頼や協力が深まっていく様子を反映するメカニクスも設計しました。こういった感情的なつながりは、パズルや多くのメカニクスの設計における指針となりました。
技術的な面では、レベルごとにカメラのフレーミングや空間的な視認性について多くの時間をかけて検討しました。没入感を損なうことなく、両方のプレイヤーがゲーム ワールドの中で明確に視認され、位置を把握できるようにするのは、必ずしも簡単なことではありません。
強い存在感を維持することが不可欠です。私たちは、プレイヤーが自分のキャラクターやゲームのワールドそのものに深く没入し、パートナーの存在も常に意識できるようにしたいと考えています。
本作を作成するうえで重視したもう 1 つの点は、Kurt と Karla が言葉を交わさないというニュアンスから生み出されるものをどのように作成するかということでした。2 人のコミュニケーションの喪失を通して、その会話がスクリーンを飛び出し、ソファーの上で交わされるような展開を意図していました。私たちは問題解決の方法、前進する方法、2 人の心情まで、プレイヤー同士の会話の中で自然と語られることを期待しています。そのため、多くのシナリオは、単に問題解決を促すだけでなく、議論や解釈、そして感情的な共感を生み出すことを目指してデザインしました。
最終的に、あらゆる要素がつながりを育むことに落ち着きました。ゲーム メカニクスと感情とのつながり、キャラクターとプレイヤーとのつながり、そして何よりも、この旅を共に歩む 2 人の間のつながりです。