Kurt と Karla が、UE5 で開発されたゲーム「Out of Words」を探検します。

インタビュー

2026年4月14日

UE5 を駆使し、伝統的なアートと最新技術を融合した手作りのゲーム Out of Words

Kong Orange

Lumen

MetaSound

Nanite

Out of Words

Platformer

UE5

Wired Fly

インディーズ

ゲーム

コントロールリグ

ブループリント

kong-orange-logo.png
Kong Orange について (2011 年設立) - 世界は質の高いデジタル時間を必要としています。質の高いデジタル時間とは、心が躍り、満たされる、記憶に残るエンターテイメントのことです。Kong Orange は、あらゆるプラットフォーム向けのビデオ ゲームという形で、まさに質の高いデジタル時間を作り出しています。代表作は Felix The Reaper (2019) です。

Kong Orange ゲーム開発スタジオは、意義を見出した方向に邁進する、活気に満ちた組織です。このスタジオは、品質にこだわり、カリスマ的な才能あふれる人材で構成される個性豊かな集団です。Esben Kjær Ravn は Kong Orange の CEO 兼創設者であり、Kong Orange で働くすべての人々が魔法のように生み出すものに畏敬の念を抱きながら、このスタジオを率いています。
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WiredFly について- WiredFly は、デンマークのオーフスを拠点とする、数々の受賞歴を誇るストップモーション アニメーションと手作りのビデオ ゲーム スタジオです。2006 年にディレクターの Johan Oettinger 氏が設立したこのスタジオは、独特の職人技を感じさせる、ナラティブ主導の北欧のストーリーテリングを専門としています。

WiredFly の原動力は、要約すると「手作りの芸術性」です。ストップモーション アニメーションの実際の体験とビデオ ゲームのインタラクティブな世界とのギャップを埋めるために、常に前進し続けています。
人形作家からプログラマーや詩人からなる約 40 名のチームによってデンマークで開発された Out of Words は、信頼、協力、そして感情的なつながりをテーマとした協力プレイ型のプラットフォーマー アドベンチャー ゲームです。オンライン クロスプラットフォームまたはカウチ協力プレイで、プレイヤーは友達と一緒に、冒険に挑みます。Kurt と Karla となって、荒々しくも色鮮やかな Vokabulantis の世界を冒険し、2 人が初めて手をつないだ時の物語を紡ぎます。
「Out of Words」のストップモーション パペット (人形) のキャラクター、Kurt と Karla。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing
このプロジェクトの特徴の 1 つは、ゲームに登場するすべてのものが手作りで制作されていることです。過去数年間、本作の開発に携わった Kong Orange と WiredFly の 2 つのスタジオは、ブラシ、人形、コンピュータ、コンソール、カメラなどに囲まれながら、Unreal Engine 5 を使って手作りのキャラクターに命を吹き込んできました。

スタジオ内でのコラボレーションがプロジェクトの成功を左右する一方で、本作の主人公たちは言葉を話せないため、物理法則を無視したパズルを解くためのコミュニケーションは、プレイヤー自身に直接委ねられています。

では、なぜこの独特の世界観を持つプロジェクトの開発ツールとして Unreal Engine 5 が選ばれたのでしょうか?また、実世界と仮想世界を融合させながら、心温まる物語を紡ぎ出すうえで、Nanite や Lumen からブループリントや MetaSound といった機能を開発チームはどのように活用したのでしょうか?ゲーム ディレクターの Johan Oettinger 氏、エグゼクティブ プロデューサーの Esben Kjær Ravn 氏、そして開発チームの他のメンバーの方にお話を伺いました。

本日はよろしくお願いいたします!Out of Words はビジュアルが本当に美しいですね!まず、どのようなゲームなのかを教えていただけますか?


Johan Oettinger 氏 - ゲーム ディレクター:Out of Words は、自分と友人との関係に変化が起きたことに気づく瞬間を描いた作品です。これまでにない感情が芽生え、お互いに何を話せばよいのかわからなくなってしまいます。 
 
 

Kong Orange スタジオと WiredFly スタジオの拠点はどちらですか?また、Out of Words に携わったチームの規模についても教えてください。


Esben Kjær Ravn 氏 - エグゼクティブ プロデューサー:私たちの拠点はデンマークのオーフスです。毎日の作業は、人形の制作、ストップモーション アニメーションの制作、プログラミング (大事なアコーディオンの演奏もです) など、あらゆる作業を行うことができる広々としたスタジオで行っています。2 つのスタジオを合わせて約 40 名のスタッフが、ブラシ、人形、コンピュータ、コンソール、3D プリンター、カメラなど、さまざまなものに囲まれて作業しています。
UE5 で開発したゲーム「Out of Words」のキャラクター モデルをアニメーターの Christophe Peladan 氏が調整している様子。
Image courtesy of the Out of Words team, Blink Twice, and Epic Games Publishing

あなたにとって、協力プレイというジャンルの魅力とは何でしょうか?また、Out of Words はこのジャンルをどのように発展させつつあるとお考えですか?


Oettinger 氏:ゲーム デザインというアートを通して、関係性を築くことは、この上なくやりがいのある作業です。2 人のプレイヤーが一緒にプレイし、体験を語り合い、私たちが作り上げたワールドとキャラクターを通して旅をしながら、人生において共通の思い出を紡いでいく。これこそが私たちの夢です。  

協力プレイのメカニクスを開発する際には、常にこの夢を抱いて取り組んでいます。メカニクスは、本質的に協力的で、同期や連携を促す必要があります。ゲームプレイを通して、プレイヤーが共にストーリーに没入し、語り合い、笑い、ときには涙しながらプレイしてもらいたいと思っています。このストーリーにおける感情の旅は、メカニクスそのものを通して語られます。メカニクスは、キャラクター主導のストーリーの中で、それぞれの場面の雰囲気や感情を反映しているのです。
 
 

本作の主人公、Kurt と Karla について教えていただけますか?


Boris Hansen 氏 - スクリプトライター:Kurt と Karla は 13 歳で、幼稚園の頃からの幼なじみです。2 人の友情の特徴の 1 つは、成長してからも、何でも話せる関係性です。2 人の間に初めて何かが起こったとき、この関係性は変わります。何かとは、誤解、意見の相違、空気中に漂う何か新しく奇妙なものへの漠然とした感覚です。2 人は言葉と意味の世界「Vokabulantis」へと放り込まれ、友情を守るために、2 人が共有する言語を再構築する方法を見つけ出さなければなりません。
「Out of Words」で丘を登っていく Kurt と Karla。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing

協力プレイを前提に一から設計された体験として、パズル プラットフォーム アクションや物理法則を無視したゲームプレイをデザインするうえで、どのような点を考慮されたのでしょうか?


Jeff Sparks 氏 - リード デザイナー:協力プレイを前提に一からデザインするのは、興味深い挑戦でした。初期段階で実施した徹底的な試行錯誤を通して、たくさんのことがわかりました。私たちは、プレイヤー同士が協力し合い、共に前進していくことを前提として、何百もの小さなゲーム モードや斬新なメカニクスのプロトタイプを作成したのです。そういったアイデアの中にはゲームに採用されたものもあれば、協力プレイがうまく機能したときにどのような感覚になるのかを理解するのに役立ったものもありました。

開発を通して最も重視したデザイン目標の 1 つは、ゲームプレイのメカニクスとキャラクターの感情体験を融合させることでした。プレイヤーが行う操作が、Kurt と Karla の関係性の発展に伴う感情を反映するように常に心がけました。2 人の仲がぎくしゃくした時期には、緊張感やよそよそしさを表現するメカニクスを設計しました。また、関係性が進展するにつれて、信頼や協力が深まっていく様子を反映するメカニクスも設計しました。こういった感情的なつながりは、パズルや多くのメカニクスの設計における指針となりました。

技術的な面では、レベルごとにカメラのフレーミングや空間的な視認性について多くの時間をかけて検討しました。没入感を損なうことなく、両方のプレイヤーがゲーム ワールドの中で明確に視認され、位置を把握できるようにするのは、必ずしも簡単なことではありません。

強い存在感を維持することが不可欠です。私たちは、プレイヤーが自分のキャラクターやゲームのワールドそのものに深く没入し、パートナーの存在も常に意識できるようにしたいと考えています。

本作を作成するうえで重視したもう 1 つの点は、Kurt と Karla が言葉を交わさないというニュアンスから生み出されるものをどのように作成するかということでした。2 人のコミュニケーションの喪失を通して、その会話がスクリーンを飛び出し、ソファーの上で交わされるような展開を意図していました。私たちは問題解決の方法、前進する方法、2 人の心情まで、プレイヤー同士の会話の中で自然と語られることを期待しています。そのため、多くのシナリオは、単に問題解決を促すだけでなく、議論や解釈、そして感情的な共感を生み出すことを目指してデザインしました。

最終的に、あらゆる要素がつながりを育むことに落ち着きました。ゲーム メカニクスと感情とのつながり、キャラクターとプレイヤーとのつながり、そして何よりも、この旅を共に歩む 2 人の間のつながりです。
「Out of Words」のキャラクター モデル Kurt と Karla でストップ モーション アニメーション フレームを準備している様子。
Image courtesy of the Out of Words team, Blink Twice, and Epic Games Publishing

Out of Words の開発に着手する際、ゲーム エンジンの選定にはどのような評価プロセスを用いたのでしょうか?


Marian Pugliese 氏 - テクニカル プロデューサー:通常は、チームがこれまでのプロジェクトで培ってきた経験を活用したいと考えます。Out of Words は、早い段階からその方針を採用しました。初期のプロトタイプでは、チームが使い慣れているさまざまなエンジンを試しました。ただし、ゲーム デザインの全体像とアート面での目標が明確になるにつれ、Unreal Engine が最適な選択肢になりました。当時、デンマークのインディー デベロッパーの間で Unreal Engine の活用が広がっていることを感じていました。そのため、使ったことがなく、これから学習しなければなりませんでしたが、Unreal Engine を活用してみたいという意欲は十分にありました。

Ravn 氏:Epic Games Publishing から声がかかったとき、チームは控えめに言っても Unreal Engine への移行に取り組む準備が万全に整っていました。以前から移行について話し合っていたので、他のエンジンで作成したプロトタイプを破棄し、Unreal Engine で一から開発を始めました。以降、チームは、後ろを振り返ることなく、開発に取り組んできました。 
 
 

開発中に最も印象に残った UE5 の機能は何ですか?また、その理由を教えてください。


Pugliese 氏:レンダリングとスクリプト機能については、あえて説明するまでもありません。これら以外の機能で、私たちがよく使うツールをいくつか挙げます。
  • ゲームとエンジン サブシステム:ゲームプレイとコア システムを構造化します。
  • アクタ コンポーネント:非破壊的で構成可能なゲームプレイ要素を開発します。
  • レベル階層とストリーミング:メモリ バジェットを有意義に構成します。
  • データ アセットとデータ テーブル:アセットと情報を簡単に整理できます。
  • C++ の親クラスから子クラス ブループリント:プログラマーとデザイナー間のリアルタイムの架け橋となります。
  • ムービー レンダー キュー:独自のハイブリッド ストップモーション アニメーション映像の魅力を十分に引き出します。
  • Quartz と MetaSound:Vokabulantis の世界を音楽、雰囲気、そして活気で満たします。
  • エディタの拡張性とデベロッパー設定:デベロッパーの作業体験をスムーズかつ直感的にします。
「Out of Words」に登場する手作りの魚のキャラクター。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing

Out of Words のビジュアル アプローチは素晴らしいですね。ビジュアルの手作り感について、そして Unreal Engine がどのようにその実現に役立ったのか教えてください。


Pugliese 氏:すべての要素を自社の制作部門で制作しています。そのため、デベロッパー間のフィードバック ループは、迅速で、実世界に基づいています。また、カスタム エンジニアリング、ライティング、パネルを備えた独自のフォトグラメトリおよびテクスチャ スキャン リグも作成しました。 

手作りのアートを実現するために、Unreal Engine でさまざまなパイプラインを開発しました。完全なデジタル ツインからマテリアル テクスチャ スキャンまで、複数のパスと手法をテストし、検証しました。そして、チームに最適なものを選び、調整しました。

Unreal Engine 5 の Nanite や Lumen といった機能のおかげで、RealityScan でアセットを 3D スキャンしてからゲーム ワールドに導入するまでの工程を大幅に削減できました。そのため、特定のアセットやマテリアルをより詳細な処理工程に進める前に、風景、環境、キャラクターを納得がいくように素早く構成、調整することができました。
UE5 で開発されたゲーム「Out of Words」に登場する薄暗い洞窟。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing

Unreal Engine 5 のライティング、マテリアル、環境ツールは、本作の独特なビジュアル アート スタイルを実現するうえでどのように役立ったのでしょうか?


Pugliese 氏:私たちは、Out of Words で、ストップモーション アニメーションの体験を忠実に再現することを目指しました。モデルの 1/5 スケールをエンジン内で実物大に変換したにもかかわらず、ライティング、カメラ、マテリアルに対する豊富な制御機能のおかげで、ストップモーション アニメーションの魔法のような雰囲気を忠実に再現することができました。 

これは、Unreal Engine のリアルなレンダリングを、通常とは異なる方法で活用した興味深いアプローチです。ライティング、カメラのフレーミング、ポストプロセスにおける制御パスの豊富さは、他のエンジンでは得られません。

Unreal Engine のマテリアル パイプラインはとても優れています。シェーダー グラフは強力で、
最適化されており、直感的に使用できます。そのため、手作業で作成したマテリアルの再現も、手作業での細部までの作り込みも、楽しく作業することができました。

セット ドレッシングや環境デザインも楽しかったですね。すべてが直感的かつレスポンシブに機能し、ランドスケープのスカルプティング、スタティックメッシュの配置、フォリッジ ボリュームの追加、ヒーロー エリアの構築、ワールドへのディテールの追加、インタラクティブなブループリント要素の配置など、すべてスムーズに行うことができました。
 
 

Unreal Engine に用意されているツールをそのまま使って得られた、ビジュアル面での最大のメリットは何でしたか?


Pugliese 氏:言うまでもなく、Nanite のビジュアルの忠実度には最初から驚かされました。私たちはビジュアルの忠実度に関しては、かなりこだわっていました。手作りのディテールは、オリジナルの手作りアセットにできる限り近いものにしたいと考えていたからです。それが Unreal Engine のおかげで可能になりました。 

フォールバック メッシュも驚くほどよくできており、手作業での調整はほとんど、あるいはまったく必要ありませんでした。この使いやすさは、ゲームプレイという本来の目的をはるかに超えています。加えて、Lumen、そして新しいムービー レンダー パイプラインのおかげで、独自のハイブリッド ストップモーション映像を、希望通りのクオリティで実現することができました。
「Out of Words」で Kurt と Karla がプリンスに出会うシーンのストップモーション アニメーションのスクリーンショット。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing

キャラクターに命を吹き込むため、エンジンに備わっているアニメーション ツールを活用しましたか? 活用した場合、どのようなメリットがありましたか?


Pugliese 氏:Out of Words のアニメーション スタックは、Unreal Engine のアニメーション システム機能の多くを活用しています。 

まず、アニメーション ブループリント スイートが重要です。特に、アニメーション テンプレート ブループリントは、メイン キャラクターに不可欠でした。モジュール式の NPC は、テンプレートとリーダー ポーズの両方を多用しています。 

アニメーション通知は、アニメーション シーケンスを SFX、VFX、そしてゲームプレイ/アニメーション間の通信のための単一の定義ハブとして活用するための優れたソリューションです。 

最初は操作が難しいと感じるかもしれませんが、コントロール リグは強力なツールです。使いこなせるようになれば、アニメーション後の調整レイヤーとしても、プロシージャル アニメーション ドライバーとしても信頼性の高いツールとなります。
 
 

インディー スタジオにとって、イテレーションのスピードは非常に重要だと思います。Unreal Engine は、プロトタイプ作成、テスト、そして不要なものを切り捨てるという作業にどのような影響を与えたのでしょうか?


Pugliese 氏:Unreal Engine では、プロトタイプを驚くほど迅速に作成できます。このプロセスは、あらゆる部門がそれぞれのニーズに合わせて独立して実行できます。ほとんどのシステムでは、ブループリントや、同じノード ビジュアル言語の他の要素 (シェーダー グラフ、PCG など) を活用するため、他のチーム メンバーが互いのプロトタイプを簡単に理解し、貢献することができます。レベル ストリーミングとサブレベル フレームワークにより、共通の目標に向かって、各自が独立して自由に作業することができます。 

プロトタイプの破棄は、ゲーム デベロッパーにとって想定外の事態です。私たちは、自分自身で何度もプレイするために、お気に入りのプロトタイプを必要以上に長く残してしまうことがあります。ただし、アセット検証ルール、クック除外リスト、自動参照検出機能により、実際に必要なものだけがパッケージ化されるため、肥大化は最小限に抑えることができるか、まったく発生しません。
UE5 で開発されたゲーム「Out of Words」で、空中をかけめぐる Kurt と Karla。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing

C++ とブループリントを併用し、チーム全体で開発を効率化することができましたか?


Pugliese 氏:できました。C++ とブループリントの表裏一体の関係がどのように機能するのかを理解することが、これらのメリットを最大限に活かす上で重要です。C++ はきわめて堅牢な言語です。ブループリントはきわめて高速です。チーム全体で C++ とブループリントの関連性が明確になれば、イテレーションは高速かつ堅牢になります。両者の相互関係を理解することで、ゲーム開発にとって非常に価値のあるフレームワークが実現します。

Daniel Bross 氏 - テクニカル リード:私たちの場合は、プロトタイプ段階ではブループリントを多用し、必要な要件が明確になった時点でほとんどのシステムを C++ に移行するという方法が効果的でした。
そうすることで、ブループリントの高速なイテレーションと C++ のパフォーマンスの両方を活用できました。
 
 

開発全体を通じて UE のソース コードにアクセスできたことは、どの程度重要でしたか?


Pugliese 氏:きわめて重要でした。ソース コードへのアクセスは Unreal Engine の大きなメリットの 1 つです。また、ソース コードにアクセスできるということは、UE の機能のすべてが固定されたものではないということです。自分のニーズに適合しない場合は、好みに合わせて UE の機能を調整できます。UE に厄介なバグが見つかった場合、修正しても何の問題もありません。さらに、Unreal Engine の開発に携わったチームと同期することもできます。つまり、これは単に「先人 (Unreal Engine の開発チーム) が積み上げた知識や成果を基盤にする」ということではなく、Unreal Engine チームの足跡をたどり、その思考を追うことができるということです。Unreal Engine チームの問題解決プロセスがわかります。時間をかけてソース コードを見ることで、この技術を最大限に活用するための方向性がより明確になります。
 
 

デバッグとパフォーマンスの最適化に際して、Unreal Engine のプロファイリング ツールはどのように役立ちましたか?


Pugliese 氏:Unreal Engine には、作業の進捗状況を確認するためのさまざまな機能が常に用意されています。シェーダー グラフの命令サマリー、クラス リファレンスとアセット サイズ マップのビュー、数多くの最適化およびデバッグ ビュー モード、私のお気に入りのプラットフォーム プレビュー ビューなどです。

近年、Epic Games は Unreal Insights の認知度向上とノウハウの普及に非常に積極的に取り組んでいます。このツールは、機能面でも使いやすさの面でも何度もアップデートが実施されており、エディタ内でトレースを実行できる機能も追加されました。私たちにとって、Insights は診断と最適化の分野において、中心的なツールとなりつつあります。アップデートのたびに、Insights を通して手軽に得られる知識が増えることを楽しみにしています。
「Out of Words」で、オープンウォールの書店を通る Kurt と Karla。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing

UE5 の機能の中で、分野横断的なワークフローに最も大きな影響を及ぼしたのはどの機能ですか?そういった機能は、開発プロセス全体を通して、イテレーション時間の短縮、チームのコラボレーションの向上、制作コストの削減にどのように役立ったのでしょうか?


Pugliese 氏:おそらく、エンジン自体が備えている拡張性でしょう。Unreal Engine のすべては、実際のゲームやプロジェクトの開発のために作られています。そのため、デベロッパーには、王国への鍵、つまり自由に開発できる自由度があると言えます。時間をかけてエコシステムを作り上げ、エコシステム内で作業し、完全に自分のものにするまで使いこなすことが大切です。

独自のシステムを構築し、既存のシステムを拡張できることは重要ですが、スレートまたはエディタの UMG を使用して、それら向けのネイティブ インターフェースを開発することこそが、本当の意味でのチーム全体での向上を実現する
鍵となります。これにより、チーム全体がゲームのエンティティ
(アセット、システム、変数、メカニクスなど) を表示、制御、定量化、操作、そして議論するための共通の認識を持つことができます。デベロッパーは共通の目標を達成できるだけでなく、それを熟練した手腕でスムーズに成し遂げることができます。

Bross 氏:先ほども述べたように、レベルのどの段階にあるか、どのチームが担当しているかに応じて、ブループリントと C++ の使用バランスを調整できるようになったことで、生産性が大幅に向上しました。プログラマーは低レベルの作業を続けながら、デザイナーや CG アーティストには必要な設定のみを提供できます。また、デザイナーは C++ を記述したり、プログラマーの手を借りたりすることなく、アイデアのプロトタイプを迅速に作成できます。
 
 

チームは開発を通して、UE のドキュメント、Epic Developer Community、Epic Pro Support、Fab などのエコシステムを活用されたのでしょうか?


Pugliese 氏:はい。最大限に活用しました。Unreal Engine のドキュメントは、新機能を学ぶうえで欠かせない第一歩です。Epic Developer Community と Epic Pro Support は、どちらも信頼できる情報源です。コミュニティが拡大するメリットは、孤立して作業する必要がなくなることです。ほとんどの問題は、すでに誰かが経験し、解決されています。問題の全体像を把握できるだけでなく、多くの場合、解決策や機能、そしてそれに関連するベスト プラクティスを知ることができます。時折利用した Fab は信頼できるデベロッパーによるサードパーティ製リソースの素晴らしいコレクションです。
協力プレイ プラットフォーム アドベンチャー ゲーム「Out of Words」の Kurt と Karla のストップモーション アニメーションのスクリーンショット。
Image courtesy of the Out of Words team and Epic Games Publishing

現在 Unreal Engine を検討しているインディー チームに対し、何かアドバイスはありますか?


Pugliese 氏:

1. 恐れずに、最大の好奇心を持って、とにかく Unreal Engine を使ってみましょう!使ってみればわかります。C++ クラス、ブループリント ノード、コンテキスト メニュー、プラグイン モジュール、そしてコミュニティを実際に試してみてください。想像以上に作業が楽しくなる機能がたくさんあることに驚くでしょう。
2. スレートやエディタの UMG を学びましょう! デベロッパーもプレイヤーです。エンジンはデベロッパーにとってのゲームです。プレイヤー体験と同じくらい良いデベロッパー体験を実現するために、時間を確保しましょう。
3. 先人 (Unreal Engine の開発チーム) が積み上げた知識や成果を見てみましょう。Unreal Engine は、ゲーム デベロッパーによって開発された、ゲーム デベロッパーのためのツールです。時間をかけて、Unreal のやり方を学びましょう。たとえ自分のニーズに完全に一致しなくても、手にしているツールの機能についてより詳しく理解できるでしょう。最終的には自分のニーズに合わせてカスタマイズします。ただし、まずは自分がどのような仕組みで作業しているのかを理解する必要があります。
 
 

本日はお話をお聞かせくださり、ありがとうございました。Out of Words の詳細について知りたい場合は、どこで情報を得られますか?


Ravn 氏:Out of Words については、あらゆるソーシャル メディア プラットフォームで情報をご覧いただけます。制作の舞台裏、特に手作業による制作過程やストップモーション アニメーションなど、多くの情報を発信しています。詳細は、ソーシャル メディアの他、以下をご覧ください。

https://www.outofwordsgame.com/

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